今日の仕事・明日の仕事
日々の仕事の中で、ふと考えてみると昨日と同じ仕事を今日もしていないでしょうか?もちろん今日は今日の仕事をしていると思います。今日の仕事は今日であることに違いありませんが、仕事や作業の中身が昨日とどう違うか?ということです。その仕事の中身は本当に今日の仕事になっているでしょうか?実際は、昨日や一昨日と全く同じように何ら変わり無い仕事をしていませんか?という問いです。気づいてみれば「昨日の仕事」のままだった、ということは往々にしてあります。全く進歩のない惰性な仕事の状態があったとして、毎日毎日続くとそれが当たり前になってしまい、昨日の仕事と同じであっても、今日は仕事頑張ったと勘違いしてしまうものです。実は、ここに最大の危険が存在しているのです。
今日の仕事と明日の仕事を式で表して以下のように考えてみます。
今日の仕事=(昨日の仕事)-(ムダな時間+ムラのある作業)
明日の仕事=(今日の仕事)+(効率+改善+提案)
このように今日の仕事の最初に、昨日の仕事の反省を踏まえ、ムダな時間やムラのある作業を除く計画を立てます。そして、今日の仕事の終わりには、効率や改善、提案を取り入れたものを明日の仕事と計画します。つまり、明日の仕事とは今日の仕事から、やり方・方法・手段を変えたりして、更なるレベルアップを目指し計画します。一番の目的は、現状に満足せず、現状から抜け出す力を身に着けることです。そして何にも負けない競争力を身につけることなのです。日報に書くだけ、口で言うだけは簡単なことですが、実際に行動出来る“仕事”にするとなると曖昧な計画ではいけません。
経営の神様と呼ばれる稲森和夫さんの言葉を引用すると、『与えられた仕事を生涯の仕事として一生懸命行うことは大切ですが、ただそれだけでよいということではありません。一生懸命取り組みながらも、常にこれでいいのか、ということを毎日毎日考え、反省し、そして改善、改良していくことが大切です。決して昨日と同じことを漫然と繰り返していてはいけません。毎日の仕事の中で、「これでいいのか」ということを常に考え、同時に「なぜ」という疑問をもち、昨日よりは今日、今日よりは明日と、与えられた仕事に対し、改善、改良を考え続けることが創造的な仕事へとつながっていきます。こうしたことの繰り返しによってすばらしい進歩が遂げられるのです。』と話しておられます。
上昇志向やチャレンジ精神と言った「より高みを目指すこと」を止めてはいけないのです。今日も明日も、頑張って行きましょう!2024年11月15日太田 秀和