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社長メッセージ

タイミングの良さを磨く

先月からの続き。

「タイミングの良さ」を磨くためにはどうしたら良いのでしょうか?間違えてはいけないのは、サービス業において“タイミング”とは単なる時間の速さや遅さでは無い、ということです。それは、「お客様の気持ちや状況を汲み取り、もっとも適した瞬間に、もっともふさわしい行動を取ること」。タイミングという、目に見えないその「間」の良し悪しが、サービス全体の印象を大きく左右し、お客様の満足度に直結するからなのです。

飲食店では、料理や飲み物の提供、食器の片付け、注文の声がけ、すべての場面で「今がベストなタイミングか?」を判断することは当然ながら重要です。お客様が会話を楽しんでいるときに話しかけたり、食べ終わった直後に何も聞かず皿を下げたりすると、せっかくの食事の時間が台無しになることもあります。一方で、「ちょうどそのタイミングで欲しかった」と思わせる行動ができたとき、サービスの印象は格段に良くなります。このようなタイミングの良さは、単なる習慣や経験だけで身につくものではありません。大切なのは、常に「目の前のお客様をよく見る観察力」に尽きます。それは、状況に応じて自分の行動を柔軟に変える力が求められます。つまり、その場その瞬間に合わせて自ら判断する“感覚”を養うことが重要なのです。

この力を高めるためには、お客様をよく観察し、表情や動作から心情を読み取ること。「自分がお客様だったら」と想像して寄り添い、そして最終的に「今、自分が何をすべきか」を判断し、行動に移す。この流れを自然に行えるようになるためには、日々の現場での意識と反復が必要です。

タイミングの良さは、形には見えませんが、お客様の記憶に最も深く残るものです。絶妙なタイミングでの声かけやサービスは、「またこのお店に来たい」と思ってもらえます。忘れてはいけないことは、私たちは料理だけでなく、時間・空間・感情すべてを含めた“体験”を提供しているのだという意識が必要です。

“良いサービス”とは何か。その答えは一つではありませんが、「タイミングの良さ」は間違いなくその中心にあります。人の心は理屈ではなく感覚で動くものだからこそ、サービスに携わる私たちは、技術と同じように“間”を磨く努力を惜しんではならないのです。実はこのタイミングという「目には見えない価値」こそが、お客様の心に最も強く残るのです。

猛暑を超え酷暑日が続きますが頑張っていきましょう

2025年8月15日太田 秀和

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