1. HOME
  2. お知らせ
  3. 陰徳を積む
NEWS

お知らせ

社長メッセージ

陰徳を積む

先月、「ゴミ拾いは運拾い」について書きました。今月はその延長線上になりますが「陰徳を積む」という言葉について調べてみましたので考えてみます。

まず、「陰徳」とは「人知れず行う功徳」のこと「他人に知られることなく、良い行いを重ねて行う」ことを意味しています。人は周囲の目を意識してしまうと自分が「評価されること」を期待してしまいます。善意で行った行動に余計な雑念が入ってはいけません。自分自身の素直な気持ちからの行いだからこそ「陰徳を積む」ことになるのです。自律神経は自分を律することで整えられる神経だと考えられており、善行を積んでいくことで自律神経を整え、心身を整える効果があります。「自分という人間をより良く律していこう」という意思を持って陰徳を積む行動をすると、自律神経のレベルが上がり、呼吸が整い、血流がよくなって、心にも体にも余裕が生まれるのです。

また、良く似た表現に「利他の心」という言葉があります。「利他」とは、「他人の利益となるように図ること。自分のことよりも他人の幸福を願うこと。自分を犠牲にして、他人のために尽くすこと」とされています。このような気持ちで周囲に接する心を「利他の心」と言います。言うまでもなく、自己中心的な考えではなく、他人を思いやる「利他の心」を持つことがより良い職場環境を築くことになるのです。また、自己の損失をかえりみず、他者の利益を図ろうとする行動を「利他的行動」と呼びます。人が他人の苦境に際して、労力的・経済的・精神的などの援助をする行為を指しますが、社会生物学や行動生態学では「利他行動」という特別な概念として用いられています。生物学の用語で「利他行動」は「ある個体が自己の不利益にかかわらず、他の個体に利益を与える行動のこと」と記されています。例として、働きアリや働きバチが自分の子でない子を育児したり、鳥類や哺乳類が警戒声を発しながら敵に立ち向かう行為が挙げられています。それぞれの行為は自身の生活や自己の繁栄には有利ではなくとも、社会生活を営む同種集団にとっては利益があるため、と考えられています。たとえ自己は犠牲になっても同類の遺伝子を受け継ぐ多くの血縁者を生き残らせることで適応度を増し進化を促すとされています。生態系とはとても考え深いものです。

いろいろ調べてみて分かったのは、陰徳を積むことは、他人に見られたら効果が薄れてしまうわけではありませんが、「なるべく人知れず行う」よう心がけること自体に深い意味が込められているということです。

2025年2月14日太田 秀和

最新記事