仕事を上手く回す
毎日、飲食・接客業という仕事をしていて「思うようにいかないなぁ」「難しいなぁ」と感じることもあるかと思います。それは、営業中はお客様の行動に左右され合わせる必要が出てくるから。それでも上手くお店を回し、スムーズな営業を行うことはサービス業として必要不可欠なことです。一番大事なことは「仕事の流れを把握すること」そして「優先順位を明確にし、全員で共有すること」です。
(1)作業の導線を確認する
まず、必要な作業ごとに、どのように動けばよいか作業導線を確認してみることから始めます。作業を効率良くするには、1つの動きで複数の仕事をこなさないとなりません。たとえば、料理を提供しながらほかのお客様のテーブルの状況を確認し、戻る際に空いた食器を下げるなど、一往復でどのような作業ができるか、厨房であれば、1つのオーダーだけではなく、2つ3つの複数オーダーの料理を作りながら、かつ料理提供を行い、合間にお皿洗いをするなど、お店全体の流れを考えた行動が出来るかという、一見、神業とも捉えがちなことも普通にできる、ということが、またその意識がとても重要なことになります。
(2)全体の流れを把握する
目の前の仕事をこなしているだけではなく、お店全体の仕事の流れを把握しておかないと、自分の仕事が歯車の一部にしか感じられなくなり楽しくありません。仕事を楽しめる人は「全体の流れを把握しており、2つ3つ先の仕事や行動を予測し、絶えず考えながら」動いています。言い換えるならば、仕事の流れを把握するということは「自分自身の役割を認識すること」でもあります。
(3)優先順位をつける
「あれもこれもやらないと」と、やるべき仕事の整理ができていない人は、あたふたとして仕事を上手く回せません。まずは、自分の担当する仕事の中で優先順位をつけることが大切です。お客様に気持ちよく食事をしてもらうためには「お待たせしないこと」は言うまでもなくとても大切です。待たされて嫌な気分になる場面は、「オーダーを待っているとき」「料理を待っているとき」「会計を待っているとき」と言われていますので、この場面はしっかり押さえる必要があります。しかしながら、時に優先すべきことは変わります。お客様の状態に常に目配りをしながら、いま何をすればよいか考えながら行動することが求められるのです。
考えながら行動するということは、「楽しみながら仕事する」ということでもあると私は思います。2024年10月15日太田 秀和