最近、飲食業界においてもホスピタリティという言葉が重要視されています。

『ホスピタリティ＝相手のこと親身に思いやり、心からおもてなしをすること』

このホスピタリティとは従来の“サービス”とは違います。簡単に言えば、

サービスとは     ⇒  不特定多数の人に奉仕すること。

ホスピタリティは ⇒ サービス＋「あなたのために心から･･･」が加わります。このホスピタリティ精神を追求している代表的なところが皆さんがよく知っているディズニーランドです。東京ディズニーランドには、毎年１５百万人の人々が訪れるそうです。この数字を継続するためには「１度行けばわかった、もういい」とならず、「また行きたい！」という２度３度訪れるリピーターを増やさなければなりません。もしも、リピーターがいなければ３－４年でお客様はいなくなってしまうそうです。では、どうして人はもう一度ディズニーランドを訪れたくなるのか？それは、そこで何らかの“究極の感動！”を覚えたからなのです。人は感動すれば必ずそこへもう一度行たくなるのです。だからこそ、ディズニーでは人々に感動を与えるためにはどうしたら良いのか？ということだけに的を絞り、徹底的にこだわり続けているのです。この方針が明確になっており、スタッフ全員が共有できているからこそ、「お客様の笑顔のためにどうしたら良いのか？」と考えるのです。ご存知の通り、ディズニーランドではゴミが落ちていません。お客様の夢を壊さないためです。しかも、ゴミ拾いの清掃スタッフはみんな笑顔で働いています。写真も笑顔で撮ってくれます。更にゴミ拾いだけでなく、パーク内の監視も行っているのです。全てはお客様の感動のために。そして夢のパーク実現のために。究極のホスピタリティを目指し、「あなたのために心から夢と感動を！」となるのです。

今、我々に必要なのは正にこのこと。第一にはお客様を好きになること！ではないでしょうか。“ようこそ！当店に来て下さいました。本当にありがとうございます。”“最高の食事のひとときをどうぞゆっくりと愉しんでいってください。”“今日は最高のおもてなしをさせていただきます！”“きっと、ぜひまたお越しください！”

お客様を好きになると言うことは、お客様に関心を持つということ。そしてお客様を気にかけ見続けるということ。ホスピタリティを意識して仕事に取り組み、お客様が感動して評価してくれると自分自身の原動力になります。相手を思う気持ちが最終的には自分に返ってきます。ホスピタリティとは誰もが成長し、幸せになるすばらしい行動なのです。　　　　　　　　　　　　

2011年9月15日 太田 秀和