定めのある人生!
去る11月6日、父が他界しました。満76歳でした。2010年の日本人の平均寿命は女性が86.39歳、男性が79.64歳だそうです。平均寿命に少し満たぬ生涯でした。欲を言えば、せめて後10年位は生きていてほしかったと思うのが本音です。
今年の7月初旬、父は熱を出し体調を崩したため町医者に行きました。ちょっとした風邪だろうと思っていたのですが、レントゲンに写ったものは何やら怪しいものでした。すぐに富山赤十字病院に行き、診てもらったのですが検査が必要とのことで入院となった次第です。その後なかなか病名(原因)が特定できず、2ヶ月くらい精密検査に時間を要し9月初旬、最悪な結果の肺がん末期と診断されました。医者が推測するに、1年程前から肺に癌(がん)が出来始めていたようです。頑張れば半年~1年くらいは生きていられると聞いていたのですが、それから2ヶ月・・・、あまりにも早い別れとなってしまいましたが、最後はとても静かに眠って逝きました。
父は職人気質で信念やこだわりが強く、とても頑固者。私が幼い頃はよく叱られ、厳しく反省させられた記憶がたくさんあります。子供たちの教育にはめっぽう厳しく、道徳を躾けられました。まさに昭和の時代の象徴的な親父の姿でした。
私がお店を始め自分も楽しんでいたようです。各店に足を運んでいる父の姿を見てる人も多いと思います。晩年はとてもにこやかにやさしい表情を浮かべていました。紅虎の“ニラ饅頭”が大好きでした。“春巻き”そして“エビチリ”も・・・。葬儀の夜、父に食べさせてあげたのです。大好きなお酒と共に・・・。遅かったけど・・・。
お通夜の坊さんの話の中で「その人の寿命は最初から定まっているのです。」とのお話がありとても印象的でした。ちょっと怖い気もしますが、定めのある自分の人生。あらためて、一生懸命まっとうしたいと強く心に決めた瞬間でした。父が逝き、また多くの難しい経験を積みました。もっともっと勉強しろ!との事だと思います。
一、先が見えない未来だから希望が持てる。
一、努力すれば結果が付いてくるから頑張れる。
一、成長があるから生かされているすべての人(物)に感謝できる。
と、私は今だから考えることができ、言葉にしてみました。
「定めのある人生」とは『目標のある人生』なのだと思います。
最後になりましたが、葬儀では社員や各店リーダーの方々を中心にお手伝い頂き、本当にありがとうございました。お陰様でとても立派な葬儀となりました。
父もきっと天国で喜んでいるはずです。
2011年11月15日 太田 秀和