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社長メッセージ

良い印象与えるきっかけ!

京都に行ったとき、あるタクシーに乗った。乗り込んで少し走り出したと思ったら運転手がこう言ってきた。「お客様!メーターを入れさせていただきます!」私は心の中で“え?まだメーターを入れて(動かして)なかったの?”と驚いた。運転手からの予期せぬ言葉を聞いたことにより、私は何も声に出せずうなずくしかなかった。ほどなく運転手は落ち着いた表情でメーターをゆっくり入れ、次はこう話した。「お客様!車内の温度はいかがですか?」私は「大丈夫ですよ!」と答えると「暑かったり、寒かったりしたら遠慮なくおっしゃってください!」と添えて運転に集中していた。それを聞いて、そうだな~と感じた。特に夏場の外は炎天下!歩いていると汗びっしょりだ。そんな時にタクシーに乗り込むとエアコンの風が最初は気持ち良くて生き返ったようになるが、しばらくすると汗で濡れたシャツなどから寒気を感じてくるものだ。大抵の場合、何も言うことなく我慢するのだが、その先を読んだ運転手の一言に感動を覚えた。このタクシー、ちょっと気になり始め車内を見渡すと一輪挿しが取り付けてあり、お花が挿してあった。「お花!いいですね!」と声をかけてみた。運転手は「季節の花を挿すようにしております。」とにこやかに話してくれた。私は「タクシーでは珍しいですね?」と尋ねてみると、「ええ!お花が挿してあるとお客様も運転手も気分良いでしょ!」「それに、お客様から声をかけていただく“きっかけ”になるんです!」なるほど!と感心した。東京でタクシーに乗るとぶっきらぼうで愛想の悪い運転手は多い。目的地まで運ぶだけの運搬タクシーがほとんどでなかろうか?そんな中でこのタクシーはお客様のことを考えて、お客様の立場に立って仕事している素晴らしい会社だと思った。

ここで学ぶべき点は2つある。1つは「いいタクシーだね!」と思ってもらえるポイントは意外と“ささやかなところにある”ということ。どういう声をかけるか?といった料金やサービス以外のことが人の気持ちに影響を及ぼすということはとても参考にすべきだと思う。もう1つの学びは、こうした「基本的な取り決め」を作っておけば新人だろうがベテランだろうが力量に左右されずに良い印象を生む“きっかけ”を生み出せる点だ。これはマニュアルと言われるような形式的なものではなく、それを超えた行動規範であり、会話がどんどん弾んで楽しいなぁと感じてヤル気溢れる運転手はさらに成長していくだろう。「いつ乗っても気持ちの良いタクシー」というイメージが付き、お客様から選ばれる車になるに違いない。飲食店でも取り入れられる。ぜひ、日々の営業の中で、すぐに取り組める“きっかけ”を探して取り組んでみてほしい。         

2014年9月13日 太田 秀和

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