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社長メッセージ

厨房から明るく!

先日、料理人の陳健一さんにお会いしました。陳健一さんと言えば皆さんもご存じのとおり中華の鉄人です。今では中国料理界の巨匠と崇められています。そんな偉大な方のお話をお聞きしましたので、今回は皆さんにお伝えしたいと思います。

(1)厨房から明るく!

 料理人は自らの気分を高めて気持ち良く仕事ができないと、美味しい料理は作れない!というのが陳さんの持論です。厨房や客席の雰囲気を良くして、店で働くみんなが“笑顔”でいられるよう毎日気を配っているそうです。陳さんは自分から率先して声をかけてみんなのムードを明るくし、店の仲間の「輪」作りに努めてるそうです。スタッフ同士が明るく話しやすい雰囲気が大切で、仕事がやりやすくなるんだ!と語気を強めておられました。反面、不機嫌な顔で仕事をするスタッフがいれば厳しく叱りつけるそうです。ある弟子が不機嫌そうにダラダラと玉ネギを刻んでいました。そういう人がいると職場の仲間にいい影響があるわけないです。腹を立てた陳さんは彼の隣で全く同じようにダラダラ刻んで真似て見せたそうです。「この玉ネギ、お前は食べたいと思うか?」と聞きました。すると本人はハッとした顔で事の重大さを理解したらしく、すぐに行動を改めたとのことです。そのスタッフ、彼はいま繁盛店のオーナーだそうです。当時の教えが身に染みて感じてるそうで、今では弟子たちに陳さんと同じことを指導しているそうです。

(2)自分が2人いると思え!

 陳さんは出張イベントも多く活躍しておられます。その時は必ず自分で料理するのがポリシー。大抵のこういったイベントの場合、弟子やスタッフに任せてしまう料理人が多いそうですが、集まったお客様は「陳健一の料理」を食べに来ているんだから、違う人が料理したらウソになる。そんなの食べたくないでしょ!逆(お客様)の立場に立てばすぐにわかること。弟子にはよく「自分が2人いると思って料理を作れ!」と言っているそうです。1人目に自分は「美味しい最高の料理を作る自分」、2人目の自分は「美味しい料理を食べて幸せな自分」。料理人が一生懸命作った料理をお客様は望んでいます。これは料理の技術とは全く関係ないもの。それができてこそ愛情のこもった料理が生まれ真の料理人となる!と教えていただきました。そして最後に「お客様は料理だけを食べに来ているのではない!」「料理人をはじめとしたお店のスタッフ全員の明るい笑顔で作られる雰囲気を楽しみに来ているのだ!」と。最後までにこやかな表情の陳さんの“笑顔”からはお客様を大切にする料理人魂を強く感じました。     

2014年10月15日 太田 秀和

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