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お知らせ

社長メッセージ

おもてなし

サービス業における付加価値の中に「おもてなし」があります。おもてなしとは、「もて」に「なし(成し)」が合成され、接頭語の「お」がついた名詞です。「成す」は「そのように扱う」という意味であり、これに「意識的に物事を行う、強調する」という意味の「もて」が合成され、「扱うことを強調する(=相手をそれなりの立場として扱う)」という意味を持っています。また、もう一つの語源は「表裏なし」、つまり、表裏のない「心」でお客様をお迎えすることとも解されています。顧客が事前に商品やサービスに対する期待と実際の成果(達成度)を比較し、知覚した達成度が期待に合致する、もしくは期待を上回るものであれば顧客は満足します。が、そうでなければ不満を覚えることになります。顧客満足を高めるためには、顧客のニーズに合致したサービスが必要ということです。

興味深い記事を見つけましたので以下に引用します。
株式会社JR東日本テクノハートという会社があります。東北、上越、長野、山形、秋田新幹線の東京・上野駅での折り返し時における車両清掃をする企業です。主な仕事内容は、駅を出発する新幹線の清掃業務です。東京駅の場合、新幹線が到着し、折り返し出発をする約12分のうち、乗客の乗降時間を除いた約7分間に座席の転換・清掃、トイレ清掃、ゴミ出し、座席のカバーの交換、忘れ物チェック等を含めて発車時間を遅らせることなくすべてを行います。そして通常の清掃業務のみならず、到着時には全員が一礼して安全確認を行い、顧客からゴミを進んで受け取ったり、時には道案内も行い、お待たせしたことへの謝意を示すため、再び全員で一礼をしながら、顧客に対する「魅せる清掃」を演出し、これらの取り組みがおもてなし行為として高く評価されました。いまや国内外から注目され、米国テレビ局からは「ミラクル7ミニッツ」として紹介されました。

なぜ一清掃会社がこのように注目されるようになったかというと「しょせんは清掃員」という意識を変えよう!と取り組んだことです。「単なる清掃会社から脱皮するための新しいトータルサービスの会社」にしたいと考え、さまざまな改革に着手しました。単なる清掃員ではなく、「世界最高の技術を清掃という面でメンテナンスするプロフェッショナル」と位置づけ、新幹線の舞台で仲間同士が助け合い、さまざまな仕組みを構築することによって、従業員が自ら仕事に対する意欲と誇りを持ち、結果的に高い評価を得ることになりました。
同社の事例は、「おもてなし」そのものを差別化といった企業の戦略とするのではなく、サービス(商品)の付随的な価値となっています。
自分たちの意識改革がおもてなしにつながるのです。
2022年8月15日太田 秀和

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