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社長メッセージ

イチロー引退 ~最後の勇姿~

3月21日深夜から翌未明にかけて、私はテレビに釘付けとなった。イチローが引退する・・・という速報がネットで流れてきて、にわかに信じがたかった。と同時に驚きを隠せなかった。本当に50歳までプレーすると思っていただけに、多くのファンと同様に私も固まってしまっていた。試合終了後、11時45分くらいから始まった記者会見に釘付けとなった。2時間近くに及ぶ、かなりの長い時間が経っていたのだが、テレビを観ている間は、時間も分からず何も考えずイチローと記者との質問のやりとりの1語1区すべてに聞き入っていた。

どのインタビューも興味深いものだったが、最後の質問答がとても印象に残った。

記者:「マリナーズ時代、孤独を感じながらプレーをしていると話していました。その孤独感はずっと感じながらプレーしていたのでしょうか?」

イチロー:「現在、それはまったくないです。今日の段階でまったくないです。それとは少し違うかもしれないですけど、アメリカに来て、メジャーリーグに来て、外国人になったこと、アメリカでは僕は外国人ですから。このことは、外国人になったことで人の心を慮ったり、人の痛みを想像したり、今までなかった自分が現れたんですよね。この体験というのは、本を読んだり、情報を取ることができたとしても、体験しないと自分の中からは生まれないので。」「孤独を感じて苦しんだこと、多々ありました。ありましたけど、その体験は未来の自分にとって大きな支えになるだろうと今は思います。だから、つらいこと、しんどいことから逃げたいというのは当然のことですけど、でもエネルギーのある元気のある時にそれに立ち向かっていく。そのことはすごく人として重要なことではないかと感じています。」

イチローの功績は大きい。ただ、本人は記録には全くこだわっていない。それよりも、もっと大切なものがあることに気付いているからだと思う。

ずっとイチローが好きな理由は、“イチローの考え方・物の見方・捉え方”がシャープで的を得ているからである。イチローは目の前にある物体(事項)を真正面から見るという単純なことはしない。絶えず後ろから、斜めからという鋭い角度で物事を観ている。

イチローは「究極の洞察力」の持ち主。とても真似はできないが、彼の鋭い言葉や見方からは数多くのことを学ぶことが出来た。

また、現役生活で貫けたこと・・・を聞かれると、「野球のことを愛したこと。これは変わることはなかった。」と答えていました。

試合には毎回、最高の準備と状態で臨んでいた。野球を本当に愛していたからでしょう。

夢の実現には計画と準備がとても大切。仕事も同様。これが本物の“プロ“。

イチローの根底には偉大な信念がある。

「強い自分に成る!」とはこういうことなのでしょう。    

2019年4月15日 太田 秀和

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