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社長メッセージ

意識する動作

トップアスリートの多くがトレーニング中に心掛けていること。それは「筋トレ中は鍛えている筋肉を意識する」ということ。これはよく言われるフレーズである。トレーニング種目の動作中において「鍛える筋肉を意識する」かしないかで筋トレの効果に差が出る。一回一回のトレーニングでは、ミクロレベルでの差かもしれないが、日々トレーニングを積み重ねていく中で、筋肉の成長には大きな違いが出てくるのである。研究報告(英国心理学会会議)によると、上腕二頭筋とその筋肉が動作を行っていることに意識を集中してトレーニングした場合と、ダンベルを上げることだけに意識を向けてトレーニングした場合(筋肉の収縮を意識しない)は、前者の上腕二頭筋に意識を集中して動作した方が、上腕二頭筋の活動が大きかったと報告されている。つまり、意識することで筋繊維の動員が意識しない時と比べ大きくなり、より筋肉に刺激を加えられるのである。ダンベルカールを例に示すと、肘を曲げウエイトを挙げるところから、挙げ切ったとき(肘を曲げきった時)まで、上腕二頭筋の収縮に意識を集中することが、筋肥大など筋トレ効果を高める上で有効となる。逆に言えば、筋トレ効果を損なわないためには、鍛える筋肉を意識してトレーニングすることが求められるのである。実感としては、意識しないで動作する場合は、無意識に楽な動作でウエイトを挙げようとする本能が働くのではないかと思う。つまり、意識することは、ターゲット部位以外の筋群の関与を減らすことに繋がり、関与が減った分ターゲット部位に集中して負荷が加わってくるのである。

 ここで我々の仕事に目を向けて考えてほしい。レストランでは毎日、数多くの作業が発生し、それらをサービスに変えてお客様に提供していることになるが、一つ一つの作業レベルの動作に対し、どこまで意識して仕事しているか?例えば、ホールサービスで言えば「バッシング」。この時、素早く!きれいに!スマート(静か)に!を意識するとしないでは全く違う仕事になる。また、歩くスピードも同じことが言える。チンたら歩いている姿は誰が見てもカッコ悪いしイヤ気が残る。キビキビとスピード感ある動きにはとても気持ち良く好感が増す。当然、お客様からの印象も良否が分かれ、良くも悪くもお店の判断材料となる。また、キッチンサービスで言えば、包丁の使い方ひとつにしても、技術の上達を意識、美味しさを意識するだけで仕事の意味・やりがいが増すし変わってくる。他にも沢山の仕事内容があるが、その全てにおいて「意識する」は生かされる。ややこしくなるが、「意識する」ことを「意識する」こと。これが出来た人の仕事は“本物である”と思う。

2016年10月14日 太田 秀和

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