2月1日私は富山駅で３人の有志たちを見送っていました。9時49分発はくたか7号。その列車に乗って、清水さん、持月さん、岩滝さんの３名が新店舗「SALVATOREサルヴァトーレ」の研修に向けて東京へ出発しました。寒さ厳しい中、３人とも明るく手を振って元気に出発しましたが、胸の中は期待と不安が入り混じって複雑だったに違いありません。研修はこれからOPENまでの約半年間続きます。慣れない東京での生活、そして初めてのピッツア研修。７月と９月にOPENを控え、全ての社運を背負い３人は旅立ちました。

その時、私の中に２９年前の春のことがよみがえってきたのです。同じ場所、富山駅で私は友達に見送られ夜行列車、急行能登に乗り込みました。東京での就職。ほとんどが地元で就職するなか、私はひとり、東京という地を選んでいました。見送りに来てくれた友達たちの表情がとてもやさしい笑顔で今でも忘れることができません。列車に乗って出発した途端、淋しいというか、切ないというか･･･。当時、夜行列車はいつも混雑していました。どこを探しても座る席がなく、必死で確保したスペースが、座席の背もたれと背もたれが重なり合った隙間（わかるかな？）でした。その隙間に入り込み、床に座って行ったのです。その時、いろいろなことが脳裏をよぎり、涙がポロっと落ちてきました。東京まで、たしか８時間くらい。上野駅に着くと、１つ年上の先輩が私を迎えに来てくれると事前に連絡を取り合っていました。「うえの！～上野～！」さぁ！東京だ！と浮き足立って列車を降りたのですが、その先輩、なんと女の子を連れ、腕を組み、とっても仲良さそうにイチャイチャしながらやってきました。えぇー！都会ってこうなん？列車から降りた途端、都会の洗礼を浴びた感じで私の東京生活が始まったのでした。

今の時代、この３人が東京に降り立ったとき、こんな感じではないでしょうが、「いよいよ始まるんだ！」という新鮮でヤル気あふれた気持ちで一杯だったに違いありません。研修が始まって約２週間。思っていた以上にピッツア研修は難しい様子で、技術（腕前）習得がとても大変なようです。３人とも負けることなく毎日毎日、汗を流して研修に励んでくれています。ぜひ皆さんも応援してあげてください。なんだか、早くピッツアが食べたくなってきました。OPEN時には３人の作る“美味しいピッツア”をみんなで頬張りましょう！

※3月1日DRAGON RED RIVERリニューアルOPENです！スタイリッシュでお洒落なレストランに生まれ変わります。ご期待ください！　

2015年2月13日 太田 秀和