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社長メッセージ

石のスープ!

今年の締めくくりは昔ばなしを皆さんに。これはポルトガルに伝わる民話の一つです。一語一語、ご存知の方も多いかと思いますが、じっくり噛みしめて読むと深い感情物語が沁みてきます。話の内容には諸説ありますが一つを簡単に紹介します。

—–むかし、ある国が飢餓に見舞われて人々は友人や隣人をも疑って他人に盗まれぬよう食料を隠し持っていた。そこへ1人の旅人がやってきた。「今夜、私を泊めてください。食べ物は持っています。私を泊めてくれたら、皆さんに絶品の石のスープをご馳走しますよ。」男は馬車から大鍋を下ろすとたっぷりの水を注ぎこんで火にかけた。そして、袋から何の変哲もない石を取り出して呪文を唱えて鍋の中に投げ入れた。その噂を聞いて村人が集まってきた。男はスープを味見してこう言った。「ああ、なんて美味しいんだ!」「だが惜しい!ここにキャベツがあれば完璧な味になるのに・・・」すると村人の1人がおずおずと隠していたキャベツを持ってきて鍋に入れた。「素晴らしい!これに牛肉の塩漬けがほんの少しでいいから入ったら完璧を超える味になるんだよ!」すると別の1人がためらいながら隠していた牛肉の塩漬けを入れた。そうやって、ジャガイモやタマネギ、ニンジンやキノコが鍋に加えられ、村人全員にスープが振舞われた。結局、石はただの石だったが、スープは最高の味になって村人の心を満たしたのでした。—–

(教訓)人々の協力があれば、何もないゼロのところからでも最高の成果を生み出すことができる。いかにすれば多くの人を巻き込み、共感を得て、協力を引き出すことができるか。チームをひとつにまとめることの秘訣。チーム(集団)の中で、同じベクトルで協力し合って一つのもの(事)を成し遂げたならば、それに勝るものはない・・・。と言うことです。

みなさん如何でしたでしょうか?もし、村人の中に「石でスープなんて、そんなのあり得ない。」と最初から否定的な考えの人が1人でもいたら、周りの村人たちも旅人に共感したくても出来なくなり、やがて村人全員が否定的で染まってしまうでしょう。このお話はその逆で、「もしかしたら・・・」「そうか、やってみよう・・・」と旅人に共感し、信じて行ったからこそ何にも得難い大切なものを掴んだことになります。旅人の「リーダーシップ」、そして村人の「パートナーシップ(フォロワーシップ)」。共に、すべては『ポジティブ(前向き)』な人、考え方、発言や行動の人にみんな付いて行くのです。私たちはそういう集団でありたいと切に思います。あと半月で新年を迎えます。ひとりひとりがポジティブな気持ちであれば、ポジティブな集団になります。明るい新年を迎えましょう!

2017年12月15日 太田 秀和

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