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社長メッセージ

美味しい料理とおもてなし②

「君のおすすめしてくれたこの料理、とても美味しいよ!」「ありがとう!」老夫婦はそう言って私に3ドルのチップをくれた。アメリカでは“チップ”の習慣が根付いている。もちろんレストランも同様。私は初めてもらうチップに驚きと嬉しさを隠せなかった。店長が言った。「アメリカではウエイトレスは花形職業。みんな憧れるんだよ。それは頑張った人はその場ですぐに評価されるから楽しいんだ。」

確かにみんな楽しんで仕事している。それはチップをもらうことが目的ではない、相手を喜ばせることが自分もやりがいとなって楽しいんだと・・・。

 ピークが終わり休憩に入る15分前にカスタマーリーダーから雑巾を持たされた。「今日自分が使った機械や備品を思い出してごらん。」「きれいに掃除をするんだ!」「みんなで使うものだし、汚いレストランは嫌だろ?」リーダーはもう既に手を動かしていた。「何よりも自分が気持ち良く仕事を終えたいしね!」私も自分の使った物やその周りをきれいにしようと一生懸命掃除した。なんだか楽しかった。なぜだろう?ふと考えた。そして掃除をした後は気持ち良く休憩に入ることが出来た。

 休憩中、フードリーダーがやってきた。「食事は何にするかい?」・・・私がちょっと悩んでいると・・・「OK!最高に美味しいもの作るよ!」・・・そして大きなステーキを運んできた。「焼き加減は文句言うなよ!」「俺が最高に旨いと思う焼き具合だからさ!」そう言って食べさせてくれた食事は言うまでも無く最高!☆☆☆だった。

最終日、大柄な女性店長が私たちに笑顔で話してくれた。「おもてなしで一番大切なことは、自分の家に大事なお客様を招いた時の気持ちです。」「12時にお客様が来られるとしたら、それまでに何をしますか?」「家の隅々まで掃除して・・・、買い物行って、料理作って・・・、お花飾って・・・、お気に入りのテーブルクロスに最高のワイン。」「そして12時、チャイムが鳴ったら玄関にお出迎えするでしょう?」「楽しんだ後には、外までお見送りするよね。」「そう!レストランも同じ。ここを自分の家と思って大事なお客様を招く気持ちでみんな働いてくれているのです。」あっと言う間に一週間のアメリカ研修が終わった。玄関の外まで店長はじめスタッフの方々が見送ってくれた。そのみんなの笑顔に自然と心打たれるものがあった。

“We’re cooking for you.”

外の看板にはこのお店の求める姿が大きく書かれていた。

2009年3月13日太田 秀和

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